2010年2月28日日曜日

能動的読書のために


迷宮入りするかに思えた写真整理も一段落したことで、本日は穏やかな休日を送っていました。

こんな日は一日中、本を読むのが私の楽しみのひとつです。

本の読み方というのも十人十色でしょうから、ここで私なりの本の読み方を紹介したいと思います。

多くの人と同様、私も読書技術を日々磨いていまして、新たな手法を取り入れるなど様々な工夫をしています。紆余曲折を経て、現在はこの方法がベストというものを編み出すに至りましたが、この方法もいつまで続くのかは分かりません。

私の読書技術の大きな特色の一つは、書き込みをせずに、付箋を使うというものです。

一時期は本の余白に重要点や疑問点などをこれでもかと書き込んでいたのですが、この書き込み法がもつ様々な弱点に気づき、そっとペンを置きました。

私が思う書き込み法の弱点はいくつかあります。
1つ目は、いつでも書き込めるとは限らないことです。机の上で本を読んでいるときは書き込むのが容易だと思うのですが、満員電車の中や就寝前のベッドの中では、本を読むことはできてもそこにアイデアを書き込むのは困難を伴います。本の内容を咀嚼し、思考を整理するために書き込むのに、場所によってはそれを行えないというのでは本末転倒なような気がします。

2つ目は、書き込まれた情報が本とともに本棚に入ってしまうため、着想やアイデアを整理しづらいことです。せっかく本の内容に触発されて素晴らしいアイデアが浮かんでも、それを効果的に整理・活用しないと無駄になりかねません。さらに、書き込みがあるのかないのかすら外見から分からないのでは、何年か経ったあとに「俺はこの時こんなことを考えていたのか・・・」という思い出にしかならないのではないでしょうか。

他にも細かい点はいくつかありますが、大きな弱点はこれぐらいです。

では、私の考える効果的な読書技術とはどのようなものなのか。

持ち物はなにもいりません。
必要なのは、前もって表紙の裏に付箋(ナイロンで半分透明のものがベスト)を20枚ほど貼付けておくことだけです。

あとは読み進めていって、気になるところがあればその箇所に付箋をはる。この繰り返しです。

読了したのちは、表紙裏の余った付箋を回収し、しばし置いておきます。

時間ができたときには、この本の付箋が貼られた部分を再び読み、該当箇所の抜き出しおよび着想をEvernoteに記していきます。
本一冊分をノート一つに対応させることもあれば、アイデア一つに対してノートを一つ作成することもあります。
Evernoteを使うことによって、着想を一元管理しながら、著書とのリンクは外さないということが可能になるのです。

この手法のミソは、読んでから時間を置いて記録をとることだと思います。
ある程度時間を経過させることによって、読了後の興奮状態ではなく、かなり冷静な視点で著書に当たることができます。

私の家には今数えたところ、Evernote入力待ちの本が約40冊あり、入力が完了して売却待ちのものが約10冊あります。
かなり溜まってきているので、近いうちに時間を見つけて一気に打ち込みたいと考えています。

方法は人それぞれ様々あるのでしょうが、一番まずいのが読んだら読みっぱなしという態度だと思います。
読書というのはある意味では受動的な知的活動でしょう。しかし、その内容をいかに自分のものにするか、いかに発想を広げていくかという能動的な態度を持つことは可能ですし、そのような態度を持って臨まないと、本は急にそっけない一面を見せるような気がします。自分なりの読書技術を構築することによって、能動的な態度で読書を行えるようになり、自分の大きな糧とできるのではないでしょうか。

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